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JIS盤用VCBの保守と更新2021(第4回:JIS盤とJEM盤)

第4回目の配信です

ケーイーシーという会社の紹介をまだしておりませんでした。

扱っている商品は、主に前回紹介いたしましたJISキュービクル盤やJEM規格盤の内部に使用されている殆どの製品(三菱、東芝、富士、日立等)や、盤製造にかかせない配線ダクトや電線、銅導体や支持碍子の類まで全てをメーカー様から仕入れて、盤メーカー様の新設盤や更新工事をされる工事業者様に卸すという商社機能を中心に活動しております。
但し、メーカー様でも中身が細かすぎて対応しきれない製品については、KVアダプターやKV-VCBメンテナンスキット等を自社製品として製造販売をしております。
変わったところでは、昨今話題になっております次亜塩素酸除菌液(オーナック)の販売も行っている会社です。
一度、HPを覗いていただければ幸いです。

ちなみに、「VCB」と「アダプター」を検索用語にして、yahooやgoogleで、検索すれば、ケーイーシーの紹介は冒頭にでてきます。

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従いまして、VCBの更新工事に、KVアダプターやベースアダプターのご使用を推奨しておりますが、更新に使う新しいVCBも当然ながら4社の全ての機種を販売しており、正しい更新VCBの選定等もお手伝いすることが可能です。

筆者は一時期、JEMA(日本電機工業会)とJSIA(日本配電制御システム工業会)の両方で同時に委員を拝命していた時期があります。
大体JEMAに所属する会社が製造するのは、殆どがJEM盤と収納機器で、JSIAに所属する会社が製造するものの殆どがJIS盤であり、JSIAの委員会では委員というより、オブザーバ的立場の活動でしたから、同じJIS規格改訂でも双方の基本的意見の違いは興味深いものだったと記憶しています。

JIS規格盤でも、JEM規格盤でも高圧で電力会社より、受電した電力を扱いやすい低圧まで変圧器で下げMCCBで保護するという構成は同じものです。
但し、JIS盤が変圧器(容量の制限されている)を盤内に収納しているのに対し、JEM盤では高温となる変圧器は盤外に出し、重要な機器である遮断器は、各々 高圧盤、低圧盤に分けて盤内に収納しているという大きな違いがあります。

結果的に、発熱機器である変圧器を箱体内に収納するため、JIS盤の内部は高温になるのに対し、JEMの高圧盤では発熱体が少ないのであまり盤内の温度は上がらないという状況の違いが出てきます。

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この盤内温度が高いか低いかという違いは、絶縁劣化に大きく関係する湿度対策の手法に大きな差が生じてきます。
交流遮断器の設置環境の中で維持しにくい要素に湿度を45%から85%以下にしなければならないという条件がありますが、この条件を満たすためには、結果的に盤内の温度上昇が外気より4~5度程度高く保つ必要があるのですが、JIS盤では変圧器があるためより高くなりすぎ、JEM盤では、変圧器がないため、より低くなってしまうという現実があります。
元々は、JIS盤でも、TRの容量変更等で、盤内に収納できなくなり、盤外に出しているものは、規格上はJIS盤でも、絶縁劣化対策としては、JEM盤と同じ考え方に置き換えて対処しなければなりません。

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屋外盤の場合、雨天では、外気の湿度100%という状況は必ずでてきますが、その場合、屋内機器にとっての周囲条件である湿度を85%以下に保つためには、盤内の温度上昇を外気より、4~5度程度以上高く保たせる必要が生じます。(盤内温度と湿度変化の詳しい関係は、第13回目くらいで説明いたします)

JIIS盤の場合は、変圧器の発熱ために盤内の温度は外気より、5度以上に上昇してしまいますが、あまり高温になりすぎると、今度は、MAX40℃という温度制限を超えしまいますので静止型機器などに誤差や誤動作を引き起こしますので、天井部や床面に換気口を大きく設けて、盤内を積極的に冷却する必要がありますが、そうすると、外気と一緒に汚損物質等も盤内に引き込んでしまうので、絶縁劣化が起き易いという別の問題を抱えてしまいます。

盤の全体構成で比較しますと、多く使われているJISキュービクル盤の絶縁劣化対策は、盤内に熱源のなく冷却の必要ないJEM盤に比べて、はるかに対策が難しいという現実があります。

筆者が、日本電機工業会が派遣するメンバーとして、全国各地で、講演活動をしていた際に、電気管理技術者の皆様より、よく質問されましたのは、「VCBは屋内機器だから、雨が降る場所で、使ってはいけないのは理解できるが、湿度を85%以下として規程しているのはおかしい」というもので、その説明には結構苦労しました。
このご質問に対する答えも、このシリーズでは詳しくご説明する予定(12~13回目くらい)です。

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